因菓応報 〜裏菓業は辛いよ

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最近は裏の世界も世知辛くなった。己の身とカネのことしか考えない輩ばかりだ。
だが俺は違う。一寸の虫にも五分の魂、罪は犯せどその被害者には、御礼がわりの菓子を置いていく。
それが「裏菓業」だ。
女をたらし込んで金を騙し取った時は、枕元にみたらし団子を残して去った。
銀行強盗の時は、コインチョコを派手にばらまいた。
サイバーテロを仕掛けた時は、その会社に大量のcookieを送りつけた。

ある日俺の家の前に、立派な苺のケーキが入った箱が置かれていた。
―誰が、何のために?
だが次の瞬間、両側からがっしと腕を掴まれた。
「動くな!強盗・詐欺その他の疑いで逮捕する」

多くの罪を重ねたことが祟り、懲役15年を喰らう羽目になった。
俺は被告人席で皮肉な笑みを浮かべる。
なるほど。いちごの刑期、か。
誰だか知らないが味な真似をしやがる。まあこうなれば仕方ない。真面目に勤めてshort刑期にするか。
その他
公開:21/05/18 11:00
更新:21/09/25 15:49
空津歩さん『裏稼業』シリーズに 深い敬意を込めて 勝手に拝借、ご無礼致します あんなカッコよく書くなんて とても無理なので 全くの別路線にしてみました汗 cookie= アクセス情報記憶ファイル #121

秋田柴子

2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません

【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿

【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
 

【note】
 https://note.com/akishiba_note

【Twitter】
 https://twitter.com/CNecozo

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