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誰もが寝静まった午前3時。
半袖ワイシャツに黄色いガウチョパンツ、洒落たカウボーイ・ブーツに、頭にはしましまの三角帽子をかぶった男は家を出る。行き先は、近所の公園。そこに古くから設置されている、地球儀型の回転遊具。
彼は深呼吸すると、その遊具を東に3回、西に2回、そしてさらに東に1回ゆっくりと回す。
なぜなら、毎日午前3時、地球は一旦、自転をやめる。夜の場所は夜のまま、朝の場所は朝のまま、時間はそのまま止まってしまう。再び、地球を自転させるには、この公園の遊具を決まった回数だけ回してやらないといけない。
そして、それこそが自分の大切な仕事である。
男はそう信じているからである。
半袖ワイシャツに黄色いガウチョパンツ、洒落たカウボーイ・ブーツに、頭にはしましまの三角帽子をかぶった男は家を出る。行き先は、近所の公園。そこに古くから設置されている、地球儀型の回転遊具。
彼は深呼吸すると、その遊具を東に3回、西に2回、そしてさらに東に1回ゆっくりと回す。
なぜなら、毎日午前3時、地球は一旦、自転をやめる。夜の場所は夜のまま、朝の場所は朝のまま、時間はそのまま止まってしまう。再び、地球を自転させるには、この公園の遊具を決まった回数だけ回してやらないといけない。
そして、それこそが自分の大切な仕事である。
男はそう信じているからである。
SF
公開:21/05/18 09:30
黒澤伊織といいます。2人組で小説を書いています。ショートショートは好きで、よく書いていますので投稿していこうと思います。ちょっと皮肉の効いた話とか、ダークめの話、また逆にお笑い系の話とかを作ります。よろしくお願いします!
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