Win-Win

0
3

「そうです。相手の要求は10億円です。ええ、相手もビジネスです。大丈夫、ミノス君に手を掛けることはありません。ですが……」
「ですが、とは何ですか? 息子は、ミノスは、大丈夫なんですか?」
「大丈夫です。『相手の要求は10億円』です。ですが、ただ送金するだけでは駄目です。倍の20億円は必要でしょう」
「構わない。ミノスが助かるならば、20億円でも30億円でも払う」
「20……いや、25億円。これだけあれば、信頼に足る資金洗浄業者経由で送金可能となります。資金の移動を突かれて、ミノス君が再び狙われることはないでしょう。不安要素は潰しておくべきです」
「頼みます、25億円はすぐに用意させますので……!」

「ああ、上手くいった。毎度のことだが、業者を押さえておいて良かったよな」

「ああ、上手くいった。先方には合法的に送金できた。電子嫡出子のミノスは処分しておいてくれ。信頼に足る業者経由でな」
ミステリー・推理
公開:21/05/16 16:27

undoodnu( カントー地方 )

構成の凝った作品が好きです。
雑絡みOK!

電子書籍発売中:
https://www.amazon.co.jp/undoodnu/e/B07MK93FWK

Twitter:
https://twitter.com/undoodnu

note:
https://note.com/undoodnu

タップノベル:
https://tapnovel.com/writers/15521

アルファポリス(漫画など):
https://t.co/dsJrZRgEKC

ベリーショートショートマガジン「ベリショーズ」参加&編集&IT技術顧問:
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07PDJ6QPL

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容