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『ウナギの寝床』というなの居酒屋が新しく開店した。
店構えは少し古風で、入り口にのれん、薄茶の細い格子の引き戸。カラフルで大げさなうたい文句のポップなどはなく、手書きの品書きに数点の料理と値段を書いて、それさえ慎ましく掲げてある。
「こういう店は、入ってみたくなるね」
中年サラリーマンの男が同僚とのれんをくぐった。
店に入るとすぐに女性店員が耳触りの良い声音で、
「お2人ですか?」とくる。
「うん2人」
「荷物お預かりします」というので、客はそれぞれカバンを預けた。そして、「お進みください」と促されて行くと、大きな生け簀がある。
「お、生け簀があるのか。何がいるのかな?」と男の一人が覗き込む。ザバァっとしぶきが上がり水面を破って巨大なウナギが顔を出したかと思うと、サラリーマン2人を咥えて頭からヒョイと丸呑みにした。
ウナギの腹が一杯だとか、気に召さない時は見逃され、奥で飲めるらしい。
店構えは少し古風で、入り口にのれん、薄茶の細い格子の引き戸。カラフルで大げさなうたい文句のポップなどはなく、手書きの品書きに数点の料理と値段を書いて、それさえ慎ましく掲げてある。
「こういう店は、入ってみたくなるね」
中年サラリーマンの男が同僚とのれんをくぐった。
店に入るとすぐに女性店員が耳触りの良い声音で、
「お2人ですか?」とくる。
「うん2人」
「荷物お預かりします」というので、客はそれぞれカバンを預けた。そして、「お進みください」と促されて行くと、大きな生け簀がある。
「お、生け簀があるのか。何がいるのかな?」と男の一人が覗き込む。ザバァっとしぶきが上がり水面を破って巨大なウナギが顔を出したかと思うと、サラリーマン2人を咥えて頭からヒョイと丸呑みにした。
ウナギの腹が一杯だとか、気に召さない時は見逃され、奥で飲めるらしい。
その他
公開:21/05/16 11:15
#ショートショート
#短編小説
#ホラー
#ジョーク
#うなぎ
読んでいただきありがとうございます。(・ω・)/
ここに投稿する以外にも、自分のブログに同時掲載しているときがあります。
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