信楽焼

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私は居酒屋の親爺さんが、繁盛を願って店頭に置いてくれた信楽焼狸です。
来客に「いらっしゃい~」と声を掛け迎えていますが、最近は客足も遠のき親爺さんもさっぱりだな~と嘆いている。
私は女将さん手製の大きなマスクを掛け、景気付けにポンポコポンと腹鼓を打ちながら客寄せをしています。
ある日開店直ぐに、でっぷりした男三人組が「この店は初めてだな~」と言いながら入ってきた。座ると同時にいっぱい注文し、店主は大忙しで喜んでいた。
三人の楽しそうな笑い声に惹かれ、次々と客も入って来た。
三人組が帰る時に「先輩頑張って下さいね、実は僕らは後輩です、又来ます」と茶色の尻尾をチラッと見せた。
翌日色白のOL三人がやって来た。その後次々と女性客も増えた。
OL三人が「仲間の紹介のお店だったけど凄く楽しかった、又来ようね」と言いながら店をでる時、白い尻尾が見えた。
翌々日からは、男女の客で順番待ちになりました。
ファンタジー
公開:21/05/14 17:35
更新:21/05/15 18:29

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