魚
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ある日、足首に硬い皮膚を見つけた。 痛くも痒くもないので放っておいた。 彼女に病院へ行けと言われたが、適当な言い訳をして行かなかった。
一緒に住んでいる彼女とは家事などは分担しているが、たまにサボる事がある。 彼女には小言を言われるが「今日は残業だった」とか「忘れてた」とか適当に言い訳をして誤魔化していた。彼女はぶつくさ言いつつ僕の分担を手早く片付ける。最初は後ろめたい気もしていたが慣れた。
すると言い訳をする度に、この鱗に似た硬い皮膚は増えていった。今ではもう首にまで達している。
それでも僕は、相変わらず言い訳を止めなかった。 疲弊した体力と精神力を回復させるには、何よりも防御が大切だ、全てを跳ね返す程の盾を。
「ただいまー…あれ、まだ帰ってないの? もー、また私が夕飯作る羽目になるじゃない。 来週は、まるまる夕飯担当になってもらうからね!」
魚がプカリと水泡を吐き出した。
一緒に住んでいる彼女とは家事などは分担しているが、たまにサボる事がある。 彼女には小言を言われるが「今日は残業だった」とか「忘れてた」とか適当に言い訳をして誤魔化していた。彼女はぶつくさ言いつつ僕の分担を手早く片付ける。最初は後ろめたい気もしていたが慣れた。
すると言い訳をする度に、この鱗に似た硬い皮膚は増えていった。今ではもう首にまで達している。
それでも僕は、相変わらず言い訳を止めなかった。 疲弊した体力と精神力を回復させるには、何よりも防御が大切だ、全てを跳ね返す程の盾を。
「ただいまー…あれ、まだ帰ってないの? もー、また私が夕飯作る羽目になるじゃない。 来週は、まるまる夕飯担当になってもらうからね!」
魚がプカリと水泡を吐き出した。
その他
公開:21/05/10 01:15
書くのが好きなのでとりあえず思い付くまま書いてます。週に一、二本を目標に書いていきたいですが、休むときもあります。 得意ジャンルはありません。
アイコンを変えました。特に意味はありません(^_^ゞ
2021.4.5
ペンネームを『小山田みゆき』から変えました。
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