307. トウノコ(続き)

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結局じいちゃんちに滞在していた4泊のうち3日間はトウノコ捕りに行った。ばあちゃんはそれらを天ぷらにしたり炊き込みご飯にして、とても美味しく調理してくれた。
春休みが終わってからもぼくは新鮮なトウノコの味が忘れられず翌春の休みをずっと楽しみにしていたんだけど、年が明けてしばらく経った頃ウィルス性の病が流行り、じいちゃんちには行けなくなってしまった…。
そんなある日家の近くの公園の、小さな展望タワーが老朽化によって間もなく取り壊されるというニュースが耳に入った。ぼくの想い出の大切なタワー…。

翌朝ぼくは急いでそこへ向かった。
そしたら既に工事の人たちが居て、数人で何かを掘り出している──。

「おじさん、それってもしかしてこのタワーのトウノコ?」
「そうだよ!」
「タワーは壊しちゃうけどトウノコの立派なのをひとつ選んでその成長を見守るんだ。だからまたすぐに、ここで遊べるようになるからね」
ファンタジー
公開:21/05/08 20:22
更新:21/05/08 20:24
創作ドリル ストーリー14 トウノコ ストーリー13迄で止まっていた ので続きを考えてみました。

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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