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ザ・シブヤ。
どこにあるか、誰も知らない。
脱出不可能な言葉の暴力犯罪専門の少年院。
僕が大人になるまで過ごした場所だ。
冤罪だけど。
双子の兄の罪を被せられたのだ。
収容者は、現実の渋谷の街を模したVR空間で過ごす。
最新の技術を使った更生プログラムの実験だとか。
「ラッキー!」と思ったが間違いだった。
たくさん人がいるのに、誰にも気づかれず、話しかけても、反応がない。
暴言は声にすら出せない上に、感知した看守が罰を与えにやってくる。
言葉の矯正プログラムを兼ねているのだ。
鳥にすら、気づかれない。だから、すごく近付けた。
いつも同じ場所にいる小鳥に、僕は夢中になった。
反応はないけど、合わせて歌った。
歌うのが楽しくなった。
幸いVRシブヤにも音楽学校があったので、勝手に授業を受けて、歌い続けた。
それだけが僕の希望だった。
今、僕は、歌で希望を届ける歌手として生きている。
どこにあるか、誰も知らない。
脱出不可能な言葉の暴力犯罪専門の少年院。
僕が大人になるまで過ごした場所だ。
冤罪だけど。
双子の兄の罪を被せられたのだ。
収容者は、現実の渋谷の街を模したVR空間で過ごす。
最新の技術を使った更生プログラムの実験だとか。
「ラッキー!」と思ったが間違いだった。
たくさん人がいるのに、誰にも気づかれず、話しかけても、反応がない。
暴言は声にすら出せない上に、感知した看守が罰を与えにやってくる。
言葉の矯正プログラムを兼ねているのだ。
鳥にすら、気づかれない。だから、すごく近付けた。
いつも同じ場所にいる小鳥に、僕は夢中になった。
反応はないけど、合わせて歌った。
歌うのが楽しくなった。
幸いVRシブヤにも音楽学校があったので、勝手に授業を受けて、歌い続けた。
それだけが僕の希望だった。
今、僕は、歌で希望を届ける歌手として生きている。
SF
公開:21/05/06 19:10
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