目鼻耳口の御前会議

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SSGのアイデアが浮かんで来ず、腕組みをして目を瞑って考えていると、どこからか話し声が聞こえて来る。
頭君がもっと頑張らなければ、御主人様が悩んでいるではないかと、叱っているのは耳君のようだ。
僕は聞こえる情報は全て速やかに御主人様に伝え、時にはどうでもいいような噂話や烏さんが喋っている世間話まで漏らさず教えているからね。
すると鼻君が僕は美味しい蒲焼きの匂いや、頭のスッキリする花の香りも伝えているよ、でも僕の機嫌が悪い時はついでに
オナラの臭いもね。
今度は口君が、俺なんか買物する時なんかいつも値切って大活躍してるよ、でもこの前はやり過ぎて、店主と喧嘩する羽目になったが、怯まずご主人には最高に悪い言葉を揃えて提供したぜ。
すると目先輩が、お前達はくだらんこと言い合ってる暇があるなら、それぞれの持ち味を十分発揮し、ご主人様のお役に立たなければいけないと諭した。でも頭君は無理と一言呟いた。
ファンタジー
公開:21/05/03 06:42

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