キャンプ

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ステイホームが叫ばれる中、私達家族は車と船を乗り継いでキャンプ場へとやってきた。
備え付けのコテージに荷物を置くと子供達は早速外へ出ようとする。
「絶対にマスクを外すんじゃないぞ!」
夫の呼びかけに「は~い!」と元気よく答える子供達。むしろマスクを被りたくて仕方がないようだ。
子供達は外に出ると跳ねまわる。どれだけ高く飛べるか勝負しているようだ。地球では出来なかったバク中に挑戦しては『今の見た!』とスピーカー越しにコテージの大窓から見守る私達に聞いてくる。
キャンプ中は夫が珍しく「料理は僕に任せろ」と言っていた。宇宙食の数々に目を輝かせている。こっちもまるで子供のようだ。
私はと言うと地球を見上げた。青くて丸くて綺麗な星。
ステイホームを叫ばれているが見識を広げるにはやはり外に出るべきだ。
それにここなら宇宙服の着用は必須だしソーシャルディスタンスも保たれる。
月面キャンプ、来てよかった。
SF
公開:21/05/01 20:43

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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