オブラートに包まれた時計
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「うわ、時計見えなくなった、ちょっと唾かけといて」
雄二の家には「オブラートに包まれた時計」がある。本体がオブラートでできていて、ぱっと見、蚕の繭のようなデジタル置時計だ。
「今さ、よく炎上してるじゃん。もっとオブラートに包んで言えよって思ったんだ。だからつくった」
雄二は自分に酔ったようにそう語る。「時計をオブラートに包んだら、不便だろ」心の中でそう呟きながら、唾を垂らして、オブラートを透かす。
「太陽が西の空に沈むかもしれない時間です」
17時36分がうっすらと見える時計はオブラートに包んで時刻を伝えた。
雄二の家には「オブラートに包まれた時計」がある。本体がオブラートでできていて、ぱっと見、蚕の繭のようなデジタル置時計だ。
「今さ、よく炎上してるじゃん。もっとオブラートに包んで言えよって思ったんだ。だからつくった」
雄二は自分に酔ったようにそう語る。「時計をオブラートに包んだら、不便だろ」心の中でそう呟きながら、唾を垂らして、オブラートを透かす。
「太陽が西の空に沈むかもしれない時間です」
17時36分がうっすらと見える時計はオブラートに包んで時刻を伝えた。
その他
公開:21/05/01 17:14
18歳です。「変なままでいい」ショートショートの世界観に惹かれて、書き始めました。
感想待ってます。
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