続・寄席怪談
2
2
彼は、そのゴミ場に、新聞紙で丸められて捨ててあった電動首振り人形の、背のスイッチをOFFにした。首振りが止まった。と思ったときだった。また首振りが始まった。彼の指先は、ON、OFFをカチャカチャと繰り返した。その動きに呼応するかのように、上下左右、左右上下と、その首振りは益々激しくなっていった。額に汗がふき出始めた彼は、電池をぬいてやろうと電池ボックスを爪でこじ開けた。彼の背筋が凍り付いた。そこに電池は入っていなかった。汗でびっしょりと濡れた彼の手から、その五代目円楽、電動首振り人形が地に落ちた。
ハハハハハ、電池のないその電動首振り人形から、司会円楽の高笑いの音声が流れ出た。
「笑点は、客が笑わず、円楽笑う。」
五代目のあの迷シーンが蘇るのであった。
ハハハハハ。
ハハハハハ、電池のないその電動首振り人形から、司会円楽の高笑いの音声が流れ出た。
「笑点は、客が笑わず、円楽笑う。」
五代目のあの迷シーンが蘇るのであった。
ハハハハハ。
ホラー
公開:21/05/08 05:55
更新:21/05/06 08:11
更新:21/05/06 08:11
ログインするとコメントを投稿できます