黒光りするアイツ

「助けてくれよ…俺の部屋に出たんだよ…黒光りするアイツが…」
怯える友人に溜息を吐く。だから日頃からもっとちゃんと掃除するよう言っていたのに…
俺は友人の家に向かった。友人の言うアレなんてバルサンを炊けば一発だ。
貴重品を部屋から運び出すと早速殺虫剤を使用する。

数時間後、友人の部屋に入った。どれどれ…黒光りするアイツは死んでいるかな？
試しに部屋の隅に置かれた段ボールをどけてみる。
黒いジャージを着た俺にそっくりな男が３人倒れていた。
『何だこれ！』と悲鳴を上げる俺を見て友人は「まだ生き残りがいたっ！」と手に持った鈍器を俺の頭へと振り下ろした。