Ⅲ.参章 使者ノ集い 1/3

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 植物園に残るスパイスの元に、ハックを連行した二人の看守がやって来る。
「二人共。お待たせしたわね」
「お疲れ様です。姉さん」
「やっと来れたんだね」
 看守は先ほどとは打って変わった様子で話し始めた。
 二人はバジルとペッパー。スパイスの仲間だった。
「何とか、秘書として入り込むことはできたわ。でも、応援の要請を受けてからしばらく経ったけど、その間に何か進展は?」
「申し訳ないんですが…」
「全然ダメで」
 と二人は返した。
「スパ姉。一応聞きたいんだけど、本当にあいつがそうなの?」
「ア―ゼンノアかって事ですか?それは、間違いありません。あのハックルベリーという男性が、我々が導くべきア―ゼンノアです」
「今更聞くことか?彼には確かに力があっただろ」
 とバジルがペッパーを諫める。
「そうだけど…」
「力とは?」
「今日も見えたんですよ。ハックを外に導こうとする、二人の少女の姿が」
SF
公開:21/04/28 21:18
SF 連載 差別 戦争

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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