Ⅲ.参章 使者ノ集い 3/3

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「逆…」
「消極的というか、ここにいてもいいみたいな態度が見られました」
「自由を恐れている?」
「そうかもしんない」
「刑務所ではなく、こんな所に入れらえてるぐらいです。彼の心はもう、壊れてしまったんじゃ?」
「…」
 思案に耽るスパイス。
「その場合どうする?思い切って、同室のあいつにする?」
「さんきゅうと呼ばれてたあいつか?いい奴だと思うが、彼はそれだけの存在さ。資格者の推薦でもなければだめだ」
「そっか。じゃあ、今日来たあの子は?」
「弐っちゃんですか」
「何か気になるんですか?姉さん」
「ええ。彼女には何かを感じましたが、我々の目的はあくまで彼です。簡単に見限ることはしません」
「でもどうするの?」
「彼に何があったかを調べてみます。二人は隔離された彼の様子を見ておいて。ここの様子じゃ、平気で衰弱死させそうで心配だわ」
「分かりました」
「了解」
「では、そろそろ戻りましょう」
SF
公開:21/04/29 02:05
連載 SF 差別 戦争

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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