だから言ったのに

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「夢が叶うモナカ?何だそりゃ?」
僕が買ってきたお土産に怪訝な顔をする友人。
「これ食って夢が叶うなら世話ねぇや」
文句を言いながらもモナカにかぶりつく。
「結構うまいな。アンがぎっしり詰まっている」
そっか。なら君は夢を叶えられるさ。
「…ありがとよ。元気とやる気が出た。これからも頑張るよ」
そう言って友人は小説の執筆へと戻った。
甘い物を摂取して脳が活性化したのだろう。僕は残りのモナカを冷凍庫に入れると友人の部屋を後にした。

「やったぞ!俺の小説が大賞を取った!」
友人は大喜びで僕に報告してきた。
だから言ったのに。このモナカは夢が叶うモナカなんだよ。
「確かに。このモナカのゲン担ぎのおかげかもな」
ゲン担ぎじゃないよ。このモナカの中には夢が詰まっているんだ。
夢は叶える為の案がなければスッカスカ。アンが詰まっていたって事は君には夢を叶える素質があったんだ。
うまくいって、良かった。
公開:21/04/26 20:49

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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