明るい怪談

大学生のRは缶ビールを握りしめ
「俺、幽霊とかマジ信じねぇ。霊感とか結局ビジネスよ」
友人2人を招いての家飲みもたけなわだ。
「確かに夜にしか出ないってのもいかにもだな」
友人Kは興味なさそうに言った。
そだそだとRは相槌をうち「お前はどう思うよ？」と玄関の方を向いているQに言った。
「あのさ。さっきから気になってたんだけど…」Qは振り向く。目は座っている。
「Rさ、前に玄関の電球取り替えたって自慢したじゃん？」
「あー、人感センサーのLEDね。帰ってきたら勝手に電気付くから一人暮らしの寂しさ半減よ」
Rは新しいビールを開ける。
「そういうことかー、怖いなー」Kも違和感に気づいたようだ。
「何が気になるんよ」Rも玄関を見た。
１Kの部屋なので玄関は扉の向こうだ。
「てか扉で見えないじゃん。酔ってんべ」
いや待てとRは今一度明るい玄関を見る。「あ」

「玄関のLED。今誰に反応してるんだ？」