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「…蓄音機ですか?」
フラリと入った店は落ち着いた雰囲気だった。
マスターは珈琲を置きながら
「これサービス。実は道楽でココは喫茶店じゃないんですよ」
珈琲のいい香りが理解を阻害した。
「似てるけど蓄恩機なんです。恩返しの『おん』の方ね」
年季の入った木箱の上にラッパ型のスピーカー。
蓄音機のソレだったがターンテーブルは無い。
「こうすると今まで受けた恩を還せるんです」
そういってマスターは木箱の上に掌を載せた。
すると音楽が鳴り出す。心地よい旋律で全身がリラックスするのを感じた。
「貴方の心の迷いを払拭できたなら幸いです」
確かに抱えている不安が溶け出していく様な気がした。
「私もできますか?」
「もちろんです」マスターは微笑む。
「日々の恩を忘れない事。そしていつか悩める誰かを導いてあげてください。いつでもここに居ますので」
私が奏でる旋律を想いながら珈琲に口をつけた。
フラリと入った店は落ち着いた雰囲気だった。
マスターは珈琲を置きながら
「これサービス。実は道楽でココは喫茶店じゃないんですよ」
珈琲のいい香りが理解を阻害した。
「似てるけど蓄恩機なんです。恩返しの『おん』の方ね」
年季の入った木箱の上にラッパ型のスピーカー。
蓄音機のソレだったがターンテーブルは無い。
「こうすると今まで受けた恩を還せるんです」
そういってマスターは木箱の上に掌を載せた。
すると音楽が鳴り出す。心地よい旋律で全身がリラックスするのを感じた。
「貴方の心の迷いを払拭できたなら幸いです」
確かに抱えている不安が溶け出していく様な気がした。
「私もできますか?」
「もちろんです」マスターは微笑む。
「日々の恩を忘れない事。そしていつか悩める誰かを導いてあげてください。いつでもここに居ますので」
私が奏でる旋律を想いながら珈琲に口をつけた。
ファンタジー
公開:21/04/21 09:47
更新:21/08/21 23:23
更新:21/08/21 23:23
まずは自分が楽しむこと。
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