へんじゃない
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「春」
「秋」
「赤」
「金色」
へんなの、と声が上がる。そして泣き声。
「へんじゃない。こっちが、へん」
「へんじゃない。こっちが、ただしい」
泣き声が大きくなる。慌てて、二人の間に割り込んだ。
「喧嘩しないの。どうしたの?」
「あの子が、入学式は秋にするって言うんだよ。あと、さっきの図工でお日さまの絵をかいたら、金色で塗ったの」
「入学式は、秋だよ。お日さまは、金色だよ」
黒い頭が綺麗に整列してる中、金色の頭が悲しげにゆらゆら揺れる。
私は二人の頭を撫でる。
「どっちも変じゃないよ。日本じゃ入学式は春だし、お日さまは赤。外国じゃ入学式は秋で、お日さまは金色。どっちも変じゃないの」
私がそう言うと、二人はまだよくわからないという顔をした。
でも、先生の言うことは正しいんだと思ったらしく、仲直りの握手をしていた。
「秋」
「赤」
「金色」
へんなの、と声が上がる。そして泣き声。
「へんじゃない。こっちが、へん」
「へんじゃない。こっちが、ただしい」
泣き声が大きくなる。慌てて、二人の間に割り込んだ。
「喧嘩しないの。どうしたの?」
「あの子が、入学式は秋にするって言うんだよ。あと、さっきの図工でお日さまの絵をかいたら、金色で塗ったの」
「入学式は、秋だよ。お日さまは、金色だよ」
黒い頭が綺麗に整列してる中、金色の頭が悲しげにゆらゆら揺れる。
私は二人の頭を撫でる。
「どっちも変じゃないよ。日本じゃ入学式は春だし、お日さまは赤。外国じゃ入学式は秋で、お日さまは金色。どっちも変じゃないの」
私がそう言うと、二人はまだよくわからないという顔をした。
でも、先生の言うことは正しいんだと思ったらしく、仲直りの握手をしていた。
その他
公開:21/04/21 09:42
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