Ⅲ.七章 欠片ガ集ウ 3/3

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 部屋にのこったスパイスは、さんきゅうが落とした本を手に取る。何気なく頁を読み進め、その内容に驚く。
 そこに、バジルとペッパーが戻って来た。
「姉さん」
「まだここにいたの?」
「あなたたち。ハックは?」
「隔離室に入れました」
「でも別の看守が来て、栄養剤打っていったんだ。せんせいの指示だってさ」
「とりあえず、明日まではもちます」
「良かったわ。一日あれば仕切り直せる」
「できるんですか?」
「せんせいの力を借りればね」
「人間の手を借りるの?」
「目的を優先するわ。興味深い話も聞いたし」
「実は俺たちも、弐っちゃんについて話したいことが…」
「後で共有しましょう。うまくいけば、第1案も遂行できる」
「え?でも原書なんて用意できないでしょ」
「代わりになる物を見つけたわ」
 手渡された本の内容を確認するバジルとスパイス。
「え…」
「これって…」
「これが、最後の欠片になるはずよ」
SF
公開:21/07/29 23:12
連載 SF 戦争 差別

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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