鳥ンピック

鳥が各種目を競う鳥ンピック大会が開かれる事になった。
先ず美を競う競技となり、華やかさの孔雀や色の白さでは群を抜いている白鳥や色彩豊かなブッポウソウ等がエントリーしたが、最後は孔雀が優勝した。
次は鳴き声の素晴しさを競う種目で、我こそはと自信のあるこまどり、雲雀、不如帰、鶯等が参加して来た。どれも素敵な声ばかりであったが、最終選考では心踊る春を告げてくれる、鶯が金メダルを受賞した。

最後は、肉体美を競う種目が開かれ、名古屋コーチンや比内鳥等が参加したが、どの鳥も、モモの部位やムネの部位は盛り上がった肉体美だ。
誰に決めるか選考を迷った結果、人間に頼む事にした。
人間の所に行き事情を話すと、「我々はどの方も見事なので判断がつかない、でもそれぞれの肉を食べさせてもらい、
一番美味しいのを優勝としたい」と申し出た。

それを聞いた途端、会場にいた鶏が全て居なくなり、鳥ンピックは閉会となった。