暗闇の中で

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大罪を犯した私に言う。
「ここで赦される時を待ちなさい」
「きっと手を差し伸べる人が現れるから」
一体、誰に言われただろうか。
いつからか、顔も思い出せなくなった。悲しい顔で言われたことは覚えているのに。

その言葉通り、ただ待っていた。
もう誰かに見られたくもなかったから。
そして望み通り、私の姿は見えなくなった。

けれど、
暗闇の中、私の姿は自分ではっきりと見えていた。
なぜ?もう、自分の姿さえ見たくもないのに。

そう思った瞬間。目を瞑り続けた私は大切なことを忘れていたことに気づく。
「きっと手を差し伸べる人が現れるから」
その言葉を。


ただ待っていてはいけない。待ってくれている人がいる。…行動しなければ。

そうだ、ここから物語を書こう。
まずは自分が楽しむところから。
いつかあなたと共有できるように。
その他
公開:21/07/26 05:06

umina*

長い物語の中の短い独白。
思い付きで書いたもの。

ここでも書いてます
note
https://note.com/umina1043/
 

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