道の上

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私は道の上を行く。
ただ真っすぐ引かれた道をその線に沿って歩いていく。
目線の先には今と何も変わりない景色。
いつも変わりない日常。

つまらない。そんな感情はなかった。
ただ歩けるだけでいいと思っていた。
そこに意味など存在しない。


ふとその道の上に小石があった。
「この先は崖だよ」そう、私に言った。
私は無視をして歩き続けた。

次は花が咲いていた。
「この先には何もないよ」そう私に言った。
今度も私は無視をした。


意味などなかった、ことは前から分かっていた。
はずだったのに。
いつからか、私に小石や花が言ってくれた、その行動の意味を考えていた。善意か、悪意か。
そして、いつからかこの道が私にとってどんな存在であるか考えていた。意味を見出していたのである。

だから、私はこの先、崖があろうとも何もなくとも歩いていく。
振り返れば、歩いてきた道があるのだから、この先もずっと。
ファンタジー
公開:21/07/23 00:17
更新:21/07/23 11:46

湖楠*

うみな と読みます。

思い付きで書いたものたち。
出来たら、昼の12時に投稿します。

タイトルは考えずに書いてるので特に意味はないはずです。
タイトル付けるのうまくなりたい。あと作品作りも。

Twitter(生きてないです)
https://twitter.com/m2_asx

ここでも書いてます(エッセイとか)
note
https://note.com/umina1043/
 

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