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今年の春、大学を卒業した姉が就職してもう4ヶ月になる。
最初1ヶ月は覚える事が多くててんてこまいだった。休みの日も仕事の事ばかり考えていた。
3ヶ月経つ頃には慣れてきて、徐々に仕事を任される事も増えてきたようだ。
それと同時に妬みや嫉みも受けるようになったらしく、仕事とは違うストレスに頭を抱え始めた。
姉はストレス発散の為か、味の濃いものを毎朝食べるようになった。
「アンタも社会人になったら分かるわよ。まったく…意味のない事ばかり言ってくる連中が多くて嫌になるわ…いい。毎朝味の濃いものを食べるのは味覚を狂わせる為よ。そうすれば自然と嫌味も感じなくなるんだから」
でもそれだと意味も感じなくなるんじゃ…
「大丈夫。そもそも仕事に意味なんて求めてないから。仕事はね、お金を稼ぐ手段と割り切っていたほうが楽よ」
姉の言葉にうんうんと頷く父。
その手にはデスソースが握られている。
公開:21/07/21 20:38

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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