水道の使い方

食器を洗う時に水を出し放なしにしていると、「水は貴重です、蛇口を都度閉めながら使いなさい」と誰かが注意する。
家人かなとキョロキョロして見るが居ない、蛇口が喋っている様だ。
「山の雨水を集め河川の長い旅を経て、水道管を通り抜けやっとここに着いたのだ。大事に使って貰わなければ、困る」と畳み掛けて来た。
分かりました御免なさいと、その後はチョロチョロ流しながら洗っていた。
「ダメだ、そんなにケチっても結局は多くの水を使う事になる、いつも通りの勢いで手短に洗い速やかに閉める事」と再度注文が付いた。

上手く使うのが難しく、そんなに文句言うなら、お前がやってみろと開き直ってみた。
すると蛇口は「分かったよ、良く見ておけ」と言った。
それ以来私が食器を洗おうと、蛇口の下に洗い物を出すと触ってはいないのに、勝手に水が流れ一つ洗い終わる毎に直ぐに止まる。
凄いな、我が家は自動蛇口になったんだ！