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急行待ち、駅のホームで景色が滲むのは暑さのせいだろう。
やはり営業の仕事は自分に向いていない。
明日辞表を出そう。もう限界だ。田舎でのんびりしたい。ばあちゃんの麦茶が飲みたい。
ようやく急行列車が来たようだ。
◇
蝉時雨に川のせせらぎ、風鈴の音、蚊取り線香の匂い。
縁側で寝てしまっていたようだ。
ゆっくりとした時間。
そこは人生の休憩にはおあつらえ向きに思えた。
「飲んだら帰んな。」
そっけなくばあちゃんはコップを置く。
カラン
麦茶の氷が鳴る。
すっきりした苦味の先に、麦の甘味が滲む。
カラン
グラスに残った氷が鳴る。
「あんたがくるにゃまだ早いよ」
◇
病院で目を覚ました僕。
医者の話によれば、ホームから線路へ落ちて頭を打ったらしい。
長い夢を見ていた。内容は思い出せない。
やけに喉が渇いていた。
無性に死んだばあちゃんの麦茶が飲みたい。
やはり営業の仕事は自分に向いていない。
明日辞表を出そう。もう限界だ。田舎でのんびりしたい。ばあちゃんの麦茶が飲みたい。
ようやく急行列車が来たようだ。
◇
蝉時雨に川のせせらぎ、風鈴の音、蚊取り線香の匂い。
縁側で寝てしまっていたようだ。
ゆっくりとした時間。
そこは人生の休憩にはおあつらえ向きに思えた。
「飲んだら帰んな。」
そっけなくばあちゃんはコップを置く。
カラン
麦茶の氷が鳴る。
すっきりした苦味の先に、麦の甘味が滲む。
カラン
グラスに残った氷が鳴る。
「あんたがくるにゃまだ早いよ」
◇
病院で目を覚ました僕。
医者の話によれば、ホームから線路へ落ちて頭を打ったらしい。
長い夢を見ていた。内容は思い出せない。
やけに喉が渇いていた。
無性に死んだばあちゃんの麦茶が飲みたい。
その他
公開:21/07/19 01:06
更新:21/07/19 01:17
更新:21/07/19 01:17
夏休みシリーズ
空津 歩です。
新シリーズ「人喰い病院」はじまりました。
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皇帝
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マイペースに描いていきたいです!
SSG1周年!
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