神の恩恵

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昔々ある男が祭壇の前に跪き神に祈った。
「神よ、俺は最強の男になりたい。だが努力は嫌いだ。俺に手っ取り早く最強の力をくれないか!」
すると神の声が届いた。
「いいよ」
「本当か?」
「うん。じゃあ君をミノタウロスにしてあげよう。ミノタウロスは強いぞ!」
「あ、いや、そうではなくてだな。俺は人間のままでお願いしたいのだ」
「ミノタウロスの何が嫌なのだ?生命力は高いし、破壊力もある!」
「でも顔が牛じゃないか」
「それくらいなんだ!」
「牛の顔なんて嫌なんだ!」
「ったく、じゃあ…顔が人間のミノタウロスにしてあげる」
「おお!」
ボンッ!
男は人間の顔のままだったが、首から下が牛になった。
「君のために新しい種族つくっちゃった。てへ♪」
「ギャー!なんだこれは!おい!上下を統一してくれ!」
「ったく仕方のないやつだなぁ。ホレ!」
ボンッ!
こうして…
ついに男は顔も体も全て牛になったのだった。
ファンタジー
公開:21/07/20 14:56

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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