雷様が落ちてきた！

ゴロゴロ、ドスン！
大雨を降らす梅雨と一緒に、移動していた雷様は、雨水と一緒に田圃に落ちてしまいました。
田圃には、稲の苗と蛙が居たのですが、蛙はびっくりして、目が飛び出てしまったのです。
苗は根から飛び上がってしまい、他の仲間より背が高くなってしまったのです。

雷様は二人にごめんごめんと言いながら、お詫びに何かしてあげたいと申し出ました。
蛙と苗は、今は水はたっぷり有るので今度はお陽様を連れて来て下さいと頼みました。

雷様は自分を落としたまま、素知らぬ顔で去っていった梅雨とは手を切って、この際入道雲に乗り換えてやろうと決めました。
明日、太陽を必ず連れて来てあげようと固い約束をして、雷様は空へ帰って行きました。

翌日になると、夏の様な真っ青な空とギラギラと輝く太陽も現れ、そこには雷様が入道雲に乗り蛙と苗を見ながら笑っていました。
街のニュースでは梅雨明けですと、テレビが伝えていた。