決戦!ヤマタノオロチ

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物影に剣を隠し、生贄の祭壇に座して待っていると、怪物ヤマタノオロチが現れた。生贄である私を一瞥すると、まずは供物の酒を飲み始めた。この隙に、私は剣を取り怪物に向けて言い放つ。
やあやあ、哀れな怪物よ!お前の首は八つ、その股は八つでなく七つであろう。誰が言ったかヤマタノオロチ、滑稽なり!
女だてらに剣を習って十数年。今宵は哀れな名を付けられたお前を笑いに来たのだ。剣を振りつつ首を数えると、やはり首は八本。笑いが込み上げてくる。
不憫なナナマタめ!観念しろ!
斬り合うこと数刻。流石は怪物、いよいよ私を追い詰め、首根っこを捕まえると、口へ放り込むべく頭上へ投げた。
力及ばす残念。と観念するも、八股という名前には納得がいかない。上空から怪物を見下ろすと、目を見張った。
首が円状に生えている!
その股の数は…八つ!やっぱりこの怪物はヤマタノオロチなのだ!
私は満足げに、怪物に飲み込まれていった。
ファンタジー
公開:21/07/19 19:00
更新:21/07/16 14:34

お弁当係

2021年7月、投稿開始。
小説を読むのが好きですが、書くのも楽しそうで始めてみました。
読んでいただければ幸いです。
 

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