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弟が不治の病に罹った。
いつ死ぬかはわからない。
ただ、跳ぶのをやめた時に死ぬらしい。
だから弟は昼夜を問わず跳んでいる。
私は彼が跳び続けるのをひたすら眺める。
彼の足があと何回空を切るのか、考える。
体はすでに限界を超えており、いつ倒れてもおかしくないだろう。
私は彼が鳥となり、自由に空を飛んでいく姿を想像する。
いつまでもいつまでも、際限なく空を飛ぶ姿を夢想する。
そしていつか、不治の病が不死の病となることを願う。
いつ死ぬかはわからない。
ただ、跳ぶのをやめた時に死ぬらしい。
だから弟は昼夜を問わず跳んでいる。
私は彼が跳び続けるのをひたすら眺める。
彼の足があと何回空を切るのか、考える。
体はすでに限界を超えており、いつ倒れてもおかしくないだろう。
私は彼が鳥となり、自由に空を飛んでいく姿を想像する。
いつまでもいつまでも、際限なく空を飛ぶ姿を夢想する。
そしていつか、不治の病が不死の病となることを願う。
その他
公開:21/07/17 17:09
はじめまして、夜無月といいます。
長年小説を書きたいと思っていたのに、書けた例がありません。
今となっては、高校生の時に誰も部員がいないからと文芸部に入部しなかったことを少し後悔しています。
初心者ですので、お手柔らかにお願いします。
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