無人駅にて

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初めて訪れた東京駅。あまりの人の多さに酔ってしまった私は人のいない方へと足を向ける。
声の聞こえない方へと進み、気が付けば誰もいない薄暗い場所に立っていた。
ここはどこだ?スマホで位置を確認しようにも地下にいるらしく電波が入らない。
辺りを見回す。誰もいない店舗が並び、暗闇で塗り潰され壁が見えない。
『どウ可し魔しタ?』
おかしな声に振り向くと小鬼が私を見つめていた。後退りする。
『い羅っ射いマせ』
牛の頭を持った男が弁当を売りつけてくる。
困惑する私はその場を走り去った。

と、そんな東京体験を友人に話したら笑われた。夢でも見たんだろうとバカにされると思っていた。
「それは東京駅地下ダンジョンだな」
何それ?
「知らないの?モンスター専用の駅で人は一人もいないよ」
東京にはそんな場所があるんだ…
「何言ってるの、大阪にも梅田駅の梅ダンジョンって無人駅があるじゃん」
それも知らなかった。
公開:21/07/13 20:33

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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