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鬼である私が言うのも何だが、地獄絵図だった。
島に来た人間は桃太郎と名乗ると、動物達と共に殺戮の限りを尽くし、仲間は次々と命を落としていった。信じられない光景だった。
砦まで辿り着けたのは、私を含めて三人。気弱な黄鬼、姉御肌の赤鬼と青鬼である私だ。
ここは砦といっても粗末なもので、石を積み上げただけの簡単なものだ。仕切りも何もない。壁は隙間だらけで意外に明るく、ボロボロの扉を支えるかんぬきだけが最後の希望だ。中はガラクタばかり転がっている。
赤鬼と中を探っていると、見張りの黄鬼が苦悶の声を上げて倒れた。我々が駆け寄ると、既に息が無い。何が起きたのか。
砦はかんぬきで封鎖されており、侵入は不可能。振り向けば赤鬼も横に倒れている。一体、何が。
その時、首筋に激痛が走り、倒れ込む。
消え行く意識の中、私が最後に見たものは、隙間から入り込んだ新たな刺客、一寸法師の姿だった。
島に来た人間は桃太郎と名乗ると、動物達と共に殺戮の限りを尽くし、仲間は次々と命を落としていった。信じられない光景だった。
砦まで辿り着けたのは、私を含めて三人。気弱な黄鬼、姉御肌の赤鬼と青鬼である私だ。
ここは砦といっても粗末なもので、石を積み上げただけの簡単なものだ。仕切りも何もない。壁は隙間だらけで意外に明るく、ボロボロの扉を支えるかんぬきだけが最後の希望だ。中はガラクタばかり転がっている。
赤鬼と中を探っていると、見張りの黄鬼が苦悶の声を上げて倒れた。我々が駆け寄ると、既に息が無い。何が起きたのか。
砦はかんぬきで封鎖されており、侵入は不可能。振り向けば赤鬼も横に倒れている。一体、何が。
その時、首筋に激痛が走り、倒れ込む。
消え行く意識の中、私が最後に見たものは、隙間から入り込んだ新たな刺客、一寸法師の姿だった。
ミステリー・推理
公開:21/07/16 19:00
更新:21/07/15 14:41
更新:21/07/15 14:41
2021年7月、投稿開始。
小説を読むのが好きですが、書くのも楽しそうで始めてみました。
読んでいただければ幸いです。
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