いたちごっこのその果ては

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公に発言する立場の人を対象とした『失言税』なるものが制定された。
主に地位の高い人たちによる無責任な発言が相次ぎ、社会を混乱させる事態が頻発したためだ。

だが事態は何も改善しなかった。
発言した当人が「あれは失言ではない」と釈明するからだ。
そこで今度は『釈明税』が制定された。
だがそれでも事態は改善しなかった。
今度は「聞く人に誤解を与えた」と主張するからだ。
当然の如く、次は『誤解税』が制定された。
すると発言側は、いつ何時でも「適切に対処します」としか言わなくなった。
これには国民も困り果てた。「適切に対処」自体は悪いことではないし、何がどう適切なのかを国民が判断する術はなかったからだ。

「このままじゃ店はやってけねえ」
度重なる不可思議な『お願い』に対して、憤りに溢れた店主たちは一斉に立ち上がり、各々店先に貼り紙をした。
「今回の要請に対し、当店では適切に対処しております」
その他
公開:21/07/10 22:15
更新:21/07/10 22:18
ちょっとブラック過ぎる?(汗) この話はフィクションであり 実在の人物・事象等とは 一切関係ありません(笑) #125

秋田柴子

2019年11月より、SSGの庭師となりました。
現在SSから長編まで幅広く書いております。

【活動歴】
・東京新聞300文字小説 優秀賞1回 入選2回
・SSG 空想競技コンテスト 入賞
・『第二回日本おいしい小説大賞』最終候補(小学館)
・SSマガジン『ベリショーズ vol.5,6,7,light』掲載(Kindle無料配信中)
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【近況】
 いろいろ書いてます(笑)

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