母の手
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母の手は魔法の手だ。
どんなものでも叩いて直してしまう。
「お母さん、テレビの調子悪いよー」
「どれどれ」
ばちん!
「ついた!」
「まだまだいけるわね」
「お母さん、電子レンジヤバそう」
「ちょっと見せてみなさい」
ばちん!
「動いた…!」
「しっかり働いてもらうわよ」
母の手は、なんでも治してしまう。
「お母さん、頭痛い…」
「あらやだ、熱あるじゃない。後で部屋行ってあげるから、薬飲んで寝てなさい」
「うん…」
部屋で寝ていると、誰かが入ってきた気配がした。母だ。
「大丈夫?」
「ん…」
すっ、と優しい手のひらが額に触れた。不思議と、それだけで頭の痛いのがすっと引いていくようだった。
「お母さんの手、気持ちいいね」
母の手は、魔法の手だ。
どんなものでも叩いて直してしまう。
「お母さん、テレビの調子悪いよー」
「どれどれ」
ばちん!
「ついた!」
「まだまだいけるわね」
「お母さん、電子レンジヤバそう」
「ちょっと見せてみなさい」
ばちん!
「動いた…!」
「しっかり働いてもらうわよ」
母の手は、なんでも治してしまう。
「お母さん、頭痛い…」
「あらやだ、熱あるじゃない。後で部屋行ってあげるから、薬飲んで寝てなさい」
「うん…」
部屋で寝ていると、誰かが入ってきた気配がした。母だ。
「大丈夫?」
「ん…」
すっ、と優しい手のひらが額に触れた。不思議と、それだけで頭の痛いのがすっと引いていくようだった。
「お母さんの手、気持ちいいね」
母の手は、魔法の手だ。
その他
公開:21/07/08 09:30
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