無人駅にて

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儂は先程手に入れたレシピを見てほくそ笑む。
強情だったあの店の店主がついに折れた。もっと早くにこれを寄こしていれば、店を潰す事も無かったろうに…ざまあみろだ。
しかし、このレシピを見ていると涎が出る。どこかに食い物屋はないだろうか?
少し先、無人駅の横に小ぢんまりとした洋食屋を見つけた。丁度いい。列車が来るまでの間、少し食っていこう。
店に入ると猫目の店長が儂を睨みつける。
「そこで手を洗え。上着はコート掛けに。注文は1度に済ませる事。水は自分で勝手に取れ。席に座ったらスマホをいじるな」
何だコイツ…儂があの店の店主に対して行った嫌がらせ以上にネチネチ言ってくる。非常に腹立たしい。
いいだろう。その指示に従って、最終的にはいちゃもんつけてこの店も潰してやる!
「クリームを全身に塗り込め。酢を全身に吹きかけろ」
ん?指示がなんだかおかしくないか?まあいいか。
「全部従ったな。では、頂きます」
公開:21/07/06 20:19

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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