6
4

女の子が、園庭の砂場で遊びながら、ママのお迎えを待って居た。
玩具のスコップで穴を掘っていると、ランプが出て来た。

「なんだろう?」

ランプの砂を払うと、モクモクっと人が現れた。

「こんにちは」

「おじさん、だあれ?」

「ランプの精だよ。掘り起こしてくれたお礼に、願い事を3つ叶えて上げるよ」

「ねがいごと?」

「何かあるでしょ?」

「ん…ないかも」

「どんなことでも、良いよ?」

「あっ」

「何だい?」

「トマトを食べられるようになりたい!」

「トマト?」

「いつも残すから、ママにしかられるの」

「後は?」

「未来、遅くなって、ごめ~ん!」

「あっママだ?!おじさん、バイバイ」

女の子はランプを置いて、ママの所ヘ駆けて行った。
それを見て、ランプの精は微笑んだ。

「私の出番は無いようだな…」

そう言うと、ランプの精は消えて無くなった…。
その他
公開:21/07/06 12:00

杉本とらを( 東京 )

言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容