鵲(かささぎ)の来歴

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七夕の夜空を彩る天の恋人、織姫と彦星。この二星が七月七日の逢瀬を果たす為に欠かせない存在が、天帝の使者たる鵲(かささぎ)である。
伝承では七日の夜になると現れ、翼を重ねて橋をなす。二星は鵲の翼に乗って天の川を渡り、再会を果たす事になっている。

しかしここに疑問が生じる。
果たして鵲は、実際にはどこから現れ、どこへ帰っていくのか?

琴座のベガ(織姫)と鷲座のアルタイル(彦星)。両者を結ぶ有名な鳥が、別にもう一羽。夏の大三角で知られた、白鳥座のデネブである。
このデネブこそ鵲の正体である。という説は古くから論じられてきたが、近年ついに証拠となる観測結果が報告された。
丁度七夕と重なる一日のみ、白鳥座が通常軌道を大きく外れ、ベガとアルタイルの間を取り持つ形で翼を広げていたのだ。
ベガ、デネブ、アルタイル。七夕の夜、天の川中央に重なる三つ星を、天文学会は夏の大三角に因み、夏の一角形と名付けた。
SF
公開:21/07/05 20:05
七夕祭り だったら面白いな、の星座のif

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。

【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞

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