イマドキ七夕ものがたり

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七夕。一年ぶりの再会。

「織姫!会いたかった…!」
「チョリース」

…チョリース?

「あ、あの」
「ん?」
「織姫…そんなだった?」
「は?」
「いや、もっとおしとやかだったような…」
「んなことねぇべ」

…ねぇべ?

「化粧も濃いし…」
「そりゃ彼ピに久々会うなら盛るっしょ」

…彼ピ?…しょ?

「おかしい…君、織姫じゃないだろ?織姫はそんな言葉遣いしない。もっと顔整ってるし…」
「あー、かったりー!」

…え?

「雇われたんだよ、織姫に!今頃アイツ、新しい彼ピとよろしくやってるよ」

なん…だと…?
織姫もどきの肩を掴む。

「おい!新しい彼ピって誰だ!」
「やめろ!離せ!」

もどきの抵抗に、腕がもげた。
絶叫の響き渡るヘッドホンを外す。

やれやれ。
ま、でも…似た者同士か。

「彦星、ごはーん」
「いま行く」

彼女の声に、コントローラーを置きモニターの電源を消した。
その他
公開:21/07/05 19:15
七夕祭り

makihide00( 鳥取→東京→福岡 )

30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。

長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。

Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00

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