夢の続きを見る事が可能な装置

「遂に”夢の続きを見る事が可能な装置”が完成したぞ！」
夢の続き？ああ、確かに良い夢の続きって見たくても見れないものな。もしあの夢の続きが見れたら…って思う事はよくある。
「何言ってんだ？そんな装置作れるわけないじゃないか。この装置はな、お前の諦めた夢の続きを見る事が出来る装置なんだよ」
何バカな事を言っているんだ？俺の夢が再び叶うなんて絶対にない。
見ろよこの両足。切断されているんだぞ。俺がもう陸上に戻るなんて絶対にない！
「それが戻れるんだよ。コイツは３Dプリンターを内蔵している。お前の望む足を、お前にとって最良の足を作ってくれる装置だ。どうだ？まだパラリンピックには間に合う。夢の続きを、もう一度見てみないか？」
してやられた…夢の続きを見る事が出来る装置ではなく、夢の続きを見る事が可能な装置なのは夢を見続ける決定権が俺にあるからなんだ…
ここまでお膳立てされちゃ、仕方ないな…