無人駅にて

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昔は宇宙旅行と言えば惑星間にある宇宙ステーションに立ち寄るのも楽しみの一つだった。
ここで宇宙食を購入しては宇宙飛行士気分でそれを口にする。月と記念撮影は訪れる皆がやった。
だがそれも惑星間瞬間移動マシンが開発されるまでの話だ。マシンが開発されて以来、皆宇宙に出る事なく惑星間を行き来する。ロマンがないなぁ…
とはいえ宇宙空間に出るには訓練を受ける必要がある。それが面倒だからと瞬間移動マシンは開発された。
もう必要なくなった宇宙ステーション。そんな場所に私は住んでいる。
太陽光発電の為、エネルギーの心配はない。ちょっとした畑で野菜も作っているし、地下ドームでは家畜だって育てている。管理はアンドロイド達も手伝ってくれるから苦はないよ。
忘れられた場所での一人暮らしは意外と快適である。
何より、今も惑星間戦争を続けている人類のいざこざに巻き込まれる心配がない。
ここは宇宙で一番安全な場所である。
SF
公開:21/07/07 19:18

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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