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彦星は、せっせと棚の上にぼた餅を隠した。すぐに見つからないように、遠く離れた場所、わざわざ足を運んで来た者だけが見つけられる棚に、ぼた餅を隠した。
近くの棚の下でじっと待っているだけの者に、ぼた餅は与えられない。
ある夜、彦星は初めて天の川の向こう側にまで足をのばした。丁度よい棚を見つけたので、ぼた餅を隠そうとしたその瞬間、バタッと女性が尻から落ちてきた。
「君は誰⁉︎」
彦星は尋ねた。
「私は織姫、あなたのぼた餅を待っていたの。」
「あいにく、ただ待っているだけの人に渡すぼた餅は持ち合わせていないんだ。」
「私はずっと遠くに住んでいるの。今日の天の川なら、もしかしてあなたがぼた餅を持って渡ってくるんじゃないかと思ってここまで来て待っていたの。」
彦星は、初めて天の川を渡ってきた。そしてそれを待ってくれていた織姫がいたのだ。仕方なくぼた餅を渡した。
織姫は喜んで特別にと自分を差し出した。
近くの棚の下でじっと待っているだけの者に、ぼた餅は与えられない。
ある夜、彦星は初めて天の川の向こう側にまで足をのばした。丁度よい棚を見つけたので、ぼた餅を隠そうとしたその瞬間、バタッと女性が尻から落ちてきた。
「君は誰⁉︎」
彦星は尋ねた。
「私は織姫、あなたのぼた餅を待っていたの。」
「あいにく、ただ待っているだけの人に渡すぼた餅は持ち合わせていないんだ。」
「私はずっと遠くに住んでいるの。今日の天の川なら、もしかしてあなたがぼた餅を持って渡ってくるんじゃないかと思ってここまで来て待っていたの。」
彦星は、初めて天の川を渡ってきた。そしてそれを待ってくれていた織姫がいたのだ。仕方なくぼた餅を渡した。
織姫は喜んで特別にと自分を差し出した。
青春
公開:21/07/07 11:25
更新:21/07/07 14:44
更新:21/07/07 14:44
七夕祭り
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