七夕異聞
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今年も織姫と彦星は会えるか。笹の葉を持った人々が天の川を心配そうに見上げている。そこへパジャマ姿のサンタが来て陽気に請け合った。
「トナカイとそりがある、任せろ」
サンタのそりの上で織姫と彦星はいちゃつく。天の川が氾濫して下界が荒れても平気だ。雲の間から肩に鵲をのせた天帝が来てサンタに苦情を述べた。
「一緒になると仕事をさぼるから困る」
すると下界から人権無視だと声があがった。サンタも「結婚させてやれ」と助言した。天帝が渋々折れると天の川は輝きを増した。
その年のイブにサンタが改めて結婚祝いを持参すると、天帝から二人は別居したと聞かされた。驚くサンタに織姫も機織りの手を止めずに肩をすくめる。
「たまに会う方がプレミアム感覚が増すわ」
はるか対岸にいる彦星もうんざり顔。
「牛相手の方が気楽だ。女はたまに会えば十分」
恋しさに恋する二人と理解したサンタもどうぞお幸せにと去る。
「トナカイとそりがある、任せろ」
サンタのそりの上で織姫と彦星はいちゃつく。天の川が氾濫して下界が荒れても平気だ。雲の間から肩に鵲をのせた天帝が来てサンタに苦情を述べた。
「一緒になると仕事をさぼるから困る」
すると下界から人権無視だと声があがった。サンタも「結婚させてやれ」と助言した。天帝が渋々折れると天の川は輝きを増した。
その年のイブにサンタが改めて結婚祝いを持参すると、天帝から二人は別居したと聞かされた。驚くサンタに織姫も機織りの手を止めずに肩をすくめる。
「たまに会う方がプレミアム感覚が増すわ」
はるか対岸にいる彦星もうんざり顔。
「牛相手の方が気楽だ。女はたまに会えば十分」
恋しさに恋する二人と理解したサンタもどうぞお幸せにと去る。
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公開:21/07/07 04:06
七夕祭り
書くと固まって画面が動かなくなるので
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