七月七日
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七月七日が近づくと、つい空を見上げてしまう。
今年は晴れるかな?
会えるかな?
そんな事を考えながら、僕は今日の配達分をバイクに詰めた。
「こんにちは、ホシヒコさん」
「やぁ、こんにちは」
町外れにあるカフェひこぼしのマスターホシヒコさんは爽やかな挨拶をくれる。
「今日の分です」
そういって一枚の封筒を渡した。
「ありがとう!いつも悪いね」
「いえ、仕事ですから」
今年は晴れるといいですね。
とは、口にしない。
まだ残っている郵便物を届けるため、僕は再びバイクを走らせた。
「お疲れ!」
今日の配達を終えて戻ってきた僕に、先輩配達員が声を掛けてきた。
「先輩、お疲れ様です」
「今日もホシヒコさんに届けてきたのか」
「はい。先輩はヒメオリさんに?」
「あぁ」
晴れるといいな…
先輩がひと呼吸して、ポツリと呟いた。
ここはアマノガワ郵便局。
会えないふたりの想いを運んでいる。
今年は晴れるかな?
会えるかな?
そんな事を考えながら、僕は今日の配達分をバイクに詰めた。
「こんにちは、ホシヒコさん」
「やぁ、こんにちは」
町外れにあるカフェひこぼしのマスターホシヒコさんは爽やかな挨拶をくれる。
「今日の分です」
そういって一枚の封筒を渡した。
「ありがとう!いつも悪いね」
「いえ、仕事ですから」
今年は晴れるといいですね。
とは、口にしない。
まだ残っている郵便物を届けるため、僕は再びバイクを走らせた。
「お疲れ!」
今日の配達を終えて戻ってきた僕に、先輩配達員が声を掛けてきた。
「先輩、お疲れ様です」
「今日もホシヒコさんに届けてきたのか」
「はい。先輩はヒメオリさんに?」
「あぁ」
晴れるといいな…
先輩がひと呼吸して、ポツリと呟いた。
ここはアマノガワ郵便局。
会えないふたりの想いを運んでいる。
その他
公開:21/07/03 16:22
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