033.迷惑

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「殺し屋いませんか!」
 少年は、商店街の中心に立つなり物騒な事を叫び出した。当然、周囲の注目を浴びるも構うことなく叫び続ける。
「ここに凄い殺し屋がいっぱいいると聞きました!雇いたいんです!うちの親父を助けてください!」
「こら坊主!」
 叫び続ける少年を、生活用品店の男が掴み上げた。
「物騒な遊びをしおって!営業妨害だ」
 50代程の男は少年を、店の奥へと放り込んだ。
「まったく。最近のガキは悪ふざけの限度がないのか」
「遊びじゃない。本気で殺し屋を探してるんだ。じゃないと、親父が殺されちゃう」
「凝った遊びだな。ここにいる者にはいい迷惑だが」
「聞いたんだよ。マスキュラ―って親父が雇った殺し屋から。そいつがヘマしちまったせいで…」
-っ!
 急に男は壁を殴りつけた。
「面汚しが…」
 そう吐き捨てた男が、少年にはさっきまでとは別人のように見えた。
「さて、坊主。依頼の内容を聞こうか」
青春
公開:21/07/03 15:54
少年 殺し屋

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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