空のギターケース
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僕は空のギターケースを背負ってスタジオへ向かう。
学生時代の頃。
休み時間の教室の片隅で弾き語りをするあの子が好きだった。
彼女と一緒にギターを弾くのが好きだった。
ふざけてきたアイツらに僕は突き飛ばされて、あの子のギターが壊れた。彼女のギターを壊してしまった。
「お前が壊したんだかんな!俺らじゃねえぞ」
「・・・」
何も言い返せなかった意気地なしの僕。
あの子と気まずい感じになっちゃったな。
「ごめん。これ」
僕は自分のギターをさしだした。
彼女は自然な感じで受け取り、再び休み時間の教室の片隅でギターを弾きはじめると。
「一緒に歌おうよ」
やさしい笑顔で、僕に歌うようにうながした。
悠久の時の流れの中を空飛ぶ鯨の背中の上で二人して音楽をしているような感覚だった。
今日も僕は空のギターケースを背負ってゆく。
彼女が待っているステージへ。
学生時代の頃。
休み時間の教室の片隅で弾き語りをするあの子が好きだった。
彼女と一緒にギターを弾くのが好きだった。
ふざけてきたアイツらに僕は突き飛ばされて、あの子のギターが壊れた。彼女のギターを壊してしまった。
「お前が壊したんだかんな!俺らじゃねえぞ」
「・・・」
何も言い返せなかった意気地なしの僕。
あの子と気まずい感じになっちゃったな。
「ごめん。これ」
僕は自分のギターをさしだした。
彼女は自然な感じで受け取り、再び休み時間の教室の片隅でギターを弾きはじめると。
「一緒に歌おうよ」
やさしい笑顔で、僕に歌うようにうながした。
悠久の時の流れの中を空飛ぶ鯨の背中の上で二人して音楽をしているような感覚だった。
今日も僕は空のギターケースを背負ってゆく。
彼女が待っているステージへ。
青春
公開:21/06/30 15:51
更新:21/07/01 10:19
更新:21/07/01 10:19
ギター
ギターケース
音楽
歌
演奏
青春
鯨
クジラ
くじら
空
はじめまして。
前虎と申します。
作品を読んでいただけたら嬉しいです!
よろしくお願い致します。
「小説家になろう」さんにも掲載中です☆
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