無人駅にて

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吾輩は猫である。名はある。エキチョーである。
今どき人でなく、猫が駅長を勤める駅なんて珍しくもない。吾輩もそんな一匹だ。
それにここはもうとっくに人間に捨てられた廃駅。訪れる人はなく、今は猫の溜まり場となっている。
猫の額ほどの狭いホームだが我々が昼寝するには問題ない。日当たりの良いこの場所は猫の憩いの場となっている。
雨が降れば雨宿りにも使える。風が吹けば駅舎の中へと非難する。
ここも例に漏れず狭い部屋だがその狭さが逆に心地良い。以前ここを訪れたライオンや虎といった大型の猫は渋い顔をしていたがね。
ん?何かおかしな事を言ったかい?ここは駅だよ。人が使う路線はなくとも、猫が使う路線はある。
これまではネコバスしか走っていなかったが、去年から新ニャン線が通るようになった。
だからこうやって動物園にいる大型のネコ科動物達が息抜きにやってくるんだよ。
いずれはニャンボジェットの運用も考えている。
公開:21/07/01 19:55

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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