テレビ人間

朝から晩までテレビを見ながら過ごしてる。朝起きるとスイッチを入れ、外出以外は点けっ放しだ。
顔を洗ったりトイレの時も、誰も見ていない時もテレビは勝手に喋っている。こんな状態だからもし我が家に視聴率調査器が設置されていれば、実態が伴っていない結果になろう。音が流れていれば、何故か安心感があるのかも知れない。

勿論番組表を事前チェックして、先週見て良かったから今週も見てみようとか、その時間帯は用事があるから録画セットしてから外出する時もある。
60数年前に、既に「テレビというメディアは非常に低俗であり、見てばかりいると人間の想像力や思考力を低下させる、
これは一億総白痴化だ」と、評論家の大宅壮一氏が発言し当時流行語にもなった。

その様な親切な警鐘があったにも関わらず、何十年後に見事にその野壺に嵌ってしまった。
今では少々窮屈ではあるが、テレビ受像機の中で寝起きし食事も共にしている。