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一人暮らしのルミはコンビニで「泣くロボット」を買ってきた。肩から上だけで生首みたいだが、ルミが好む映画俳優似の容貌である。
テーブルに置いたロボットは喋りもせず音楽も鳴らさない。
ある日、ルミは落ち込んで帰ってきた。不倫相手の上司から妻にバレたと別れを言われたのだった。ルミがロボットの顔をみつめるとロボットの目から涙が流れた。大きな涙の粒を見るとルミは落ち着いた。
またある日、ルミは泣きながら帰ってきた。以前からの恋人が若い女に走って去っていった夜だった。ロボットはすでに滂沱の涙。ロボットとともに泣き明かすとルミの気持ちは晴れた。朝起きるとロボットは無表情で涙を流さない。壊れたのかもとルミはコールセンターに連絡した。
「上限値に達しました。ロボットの涙量は法で規制されています。お客様の感情を過度に刺激しないためです。お望みなら笑うロボットへのバージョンアップができます。料金は…」
テーブルに置いたロボットは喋りもせず音楽も鳴らさない。
ある日、ルミは落ち込んで帰ってきた。不倫相手の上司から妻にバレたと別れを言われたのだった。ルミがロボットの顔をみつめるとロボットの目から涙が流れた。大きな涙の粒を見るとルミは落ち着いた。
またある日、ルミは泣きながら帰ってきた。以前からの恋人が若い女に走って去っていった夜だった。ロボットはすでに滂沱の涙。ロボットとともに泣き明かすとルミの気持ちは晴れた。朝起きるとロボットは無表情で涙を流さない。壊れたのかもとルミはコールセンターに連絡した。
「上限値に達しました。ロボットの涙量は法で規制されています。お客様の感情を過度に刺激しないためです。お望みなら笑うロボットへのバージョンアップができます。料金は…」
その他
公開:21/06/29 15:39
2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。
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