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「袋のねずみになった訳ね」
兄君は猫だぞ、お師匠。
「罠だったんですか?」
と質問するトト。
「どうしてそう思う?」
「事前の下見は怪盗側もしているでしょうし、余裕かました挙句に袋小路に入り込むなんてヘマをするとも考えられません」
「するかもしれないぞ。あいつは」
と意地悪く言う主人。
「それは兄弟としての意見ですよね?」
少し呆れる記者。
「そうだな。だけど、あれは罠じゃなかった」
「わん」
そう。あれはむしろ…。
「手品だ」
「手品?」
「消えてたんだ。相棒と二手に別れて、両側から小路を注意深く探したが、最終的に一番奥で再会しただけだった」
「わん」
「その袋小路に入ったのは確かなんですよね?」
「相棒の鼻を信じてるからな」
「わん」
「なら、屋上まで上がって逃げたのでは?」
「それもない。あの一帯の屋上にも王立兵を配置してたからな」
デニさんや兵士には疑問に思われたがな。
兄君は猫だぞ、お師匠。
「罠だったんですか?」
と質問するトト。
「どうしてそう思う?」
「事前の下見は怪盗側もしているでしょうし、余裕かました挙句に袋小路に入り込むなんてヘマをするとも考えられません」
「するかもしれないぞ。あいつは」
と意地悪く言う主人。
「それは兄弟としての意見ですよね?」
少し呆れる記者。
「そうだな。だけど、あれは罠じゃなかった」
「わん」
そう。あれはむしろ…。
「手品だ」
「手品?」
「消えてたんだ。相棒と二手に別れて、両側から小路を注意深く探したが、最終的に一番奥で再会しただけだった」
「わん」
「その袋小路に入ったのは確かなんですよね?」
「相棒の鼻を信じてるからな」
「わん」
「なら、屋上まで上がって逃げたのでは?」
「それもない。あの一帯の屋上にも王立兵を配置してたからな」
デニさんや兵士には疑問に思われたがな。
ファンタジー
公開:21/06/26 09:02
更新:21/06/26 10:24
更新:21/06/26 10:24
連載
ファンタジー
怪盗
探偵
猫
犬
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
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