紫陽花アナベル

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季節が少し遅いかなと思ったが、梅雨の合間に紫陽花を観に出かけた。少し山の方であったが、清々しくて周りも自然で一杯だ。
車を停め5分も歩くと、辺り一面が白い絨毯を敷きしめた様に、見事な紫陽花が咲き誇り日差しに輝いていた。見学者も多くなく、年配の方が主な鑑賞者だ。
立て札を見れば、アナベルとある。初めて聞く名前であったが、北アメリカ原産で、普通の紫陽花と比べて形が大きく丸く纏まっているのが特徴らしい。
その通りで花はドッジボールの様に大きくて真ん丸で、初めて見た光景に、私の目も真ん丸になった。

アナベルを調べると、エドガー・アラン・ポーが書いた詩のアナベル・リーから来たと言われ、古代ローマ語で愛すべきを意味する男性名アマビリスを女性名に、変えてアマベルにしたらしい。
その時急に賑やかになり振り向けば、アナベル達が一斉にお喋りを始めた様だ。
丁度ティータイムらしく話にも、見事な花が咲いていた。
ファンタジー
公開:21/06/22 10:15
更新:21/06/22 13:26

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